4.トークの書き換え
4-1.初回トーク
これから、ゴースト部、すなわちランダムトークなどを書き加えていきます。まずは、初回起動トークから。
sspを解凍したフォルダ/ghost/kaseijin/ghost/master/
のdic_base.txtを開いて下さい。
*OnFirstBoot :初回起動 |
と先頭にあるはずです。これが初回起動トークです。初回起動トークでは、一般に自己紹介などが行われます。
*OnFirstBootが初回起動トークであることを示すマーク、:がそれ以降がトークであることを指しています。そこで「かせいじんのおやこ」ではこのように書き換えました。
*OnFirstBoot :遠いところはるばるお越し下さいました、ようこそ火星へ! ???ずいぶん無口な方ですね。 :父ちゃん、これも無人探査機だよ。 :ああなんだそうかい、地球人に会えると思って楽しみにしていたのに。 まあ、ともかくよろしくお願いします。 |
:(全角コロン)を行頭に書くたびに喋るキャラクタが変わることに注意してください。
初回トークを見るためには、一旦ゴーストを初期状態にする必要があります。それには、
sspを解凍したフォルダ/ghost/kaseijin/ghost/master/
のにあるprofileフォルダを削除してください。
その後、右クリックメニューから「ゴースト切り替え」を選んで「かせいじんのおやこ」を選ぶと初回トークを見る事が出来ます。
4-2.ランダムトーク
ランダムトークを書いていきます。
sspを解凍したフォルダ/ghost/kaseijin/ghost/master/
のdic_talk.txtを開きます。シェルの準備の項で書き換えたので
* :ランダムトーク :ランダムトーク |
となっていると思います。これを次のように書き換えましょう。
* :士郎や、フェニックスは磨いてきたのかい? :うん、ちゃんと太陽電池拭いてきたよ。 :これでサバイバルモードから復活するといいんですけどねぇ。 |
*はこれがランダムトークであることを示すマーク、:はスコープ(話し手)の切り替えです。これを保存したら、「ゴーストの切り替え」から再読込して、ダブルクリックしてみて下さい。
ところで、これまで話は源三(右側のキャラ)から始まりました。これを士郎(左側のキャラ)から始めるには、
* 父ちゃん、夜は寒いね。 :マイナス100度くらい我慢しなさい。 |
と、先頭の:を省きます。これを先ほどのトークの下に書き加えてください。再読込してダブルクリックすると、
と喋ります。この調子でどんどんトークを書いていきましょう。
4-3.ウェイトの調節
ところで、これまでのトークでスコープの切り替えが早い、あるいは遅いと感じたことはなかったでしょうか。そんなときは、行末のウェイト調節をしましょう。
sspを解凍したフォルダ/ghost/kaseijin/ghost/master/
に新しくreplace_after.txtというファイルをエディタで作成します。中身を
…【タブ】…\w3 ‥【タブ】‥\w3 ・【タブ】・\w3 ?【タブ】?\w9 。 【タブ】。\w9 ! 【タブ】!\w9 、【タブ】、\w5 |
とします。【タブ】は、キーボード左のTABキーを押すことに注意して下さい。このファイルは、トークを置き換えるファイルです。つまり、左側に書かれた文字を右側に書かれた文字に置き換えるのです。
この例では、。が。\w9に置き換えられています。「\w9」はウェイト制御文字列で、さくらスクリプトと呼ばれるベースウェアに対する命令文です。\w9を書くことで、文章に一旦ウェイトが置かれます。\w1、\w2・・・\w9とウェイト調節できるのでお好みで調節して下さい。もちろんこのウェイト制御文字は、通常のトークの中に書くこともできます。
4-4.イベントトークの書き換え
起動時、終了時などのイベントトークを書いていきましょう。
sspを解凍したフォルダ/ghost/kaseijin/ghost/master/
のdic_base.txtを開いて下さい。
*OnBoot :起動 |
これが起動トークです。ゴースト起動時に喋ります。
*OnBoot :地球人の皆様、おはようございます。 :父ちゃん、地球は夜かもしれないよ。 :おや、そうだねえ、じゃあこんばんは。 |
と書き換えました。
終了時トークは
*OnClose :終了 |
です。
*OnClose :士郎や、そろそろお休みしなさい。 :父ちゃん、まだ眠くないよ。 :わがまま言うんじゃないの。 それじゃ、地球の皆さんもお休みなさい。 |
と書き換えて、
こうなりました。
・消滅指示関係
*OnVanishSelecting :消滅指示が選択された |
は、右クリックメニューからアンインストールを選んだ時のトークです。
*OnVanishSelecting :おや、故障かな? 調子が悪いみたいですね。 |
と書き換えました。
*OnVanishSelected *OnVanishCancel |
OnVanishSelectedとOnVanishCancelはそれぞれ、消滅ボタンを押したとき、キャンセルした時、のトークです。
*OnVanishSelected *OnVanishCancel |
それぞれこのように書き換えました。
*OnVanishButtonHold :ダブルクリックなどによる中断 |
は消滅指示が中断されたときのトークです。
*OnVanishButtonHold |
これもこのように書き換えました。
消滅指示は実際にゴーストを消去してしまうので、試すときには
sspを解凍したフォルダ/ghost/kaseijin/
以下のバックアップを行ってから試して下さい。
4-5.自発トーク
喋り間隔の指定です。今までは、シェルをクリックしない限りトークしなかったのですが、これを自発トークするように設定ファイルを書き換えておきます。
sspを解凍したフォルダ/ghost/kaseijin/ghost/master/
のsatori_conf.txtを開きます。
*初期化 |
【タブ】は、実際にはいくつかのスペースが表示されていることに注意して下さい。キーボード左のTABキーを押すことを示しています。
この、「0秒」という箇所を好きな秒数に書き換えて下さい。例えば2分間隔なら
*初期化 |
です。数字は全角文字で打つことに注意して下さい。
それから、同じ場所にある、satori_savedata.txtを開いて下さい。これは、ゴーストの起動時や終了時に設定が読み込まれたり書き込まれたりするセーブファイルです。その中に
$喋り間隔【タブ】0秒 |
と書いてある行があると思います。今まで何回かゴーストを起動・終了させたために、喋り間隔0秒での設定がそのまま書き込まれているのです。こちらも先ほどの秒と同じ値にしておきましょう。
satori_savedata.txtは、ゴーストのアーカイヴファイルには含まれないように自動処理されますので、間違っていてもかまわないですが、同じ値にしておいたほうが無難です。
トーク間隔をゴーストのクリックなどから変化させる方法はありますが、この入門ではそれには触れません。